スタッフダイアリー
先日、某神社の社務所の瓦屋根修理を行いましたので、その様子をご紹介します。今回は特に、隅棟(すみむね)、掛瓦(かけがわら)、降り棟(くだりむね)といった、屋根の重要かつ傷みやすい箇所の修理の内容をご報告します。
今回は特に、隅棟(すみむね)、掛瓦(かけがわら)、降り棟(くだりむね)といった、屋根の傷みやすい箇所の修理をしました。
今回の修理のきっかけは、これらの箇所の瓦が大きくズレてしまったり、一部は今にも落ちそうになっている状態だったことです。点検してみると、瓦の下に敷かれている土が長年の風雨や乾燥でサラサラの砂状になっており、もはや瓦を固定する役目を果たしていないことが分かりました。これでは雨漏りの危険性も高く、非常に危険な状態でした。
隅棟と降り棟の接触部分は落ち葉もたまりやすく、雨漏りの原因ともなります。
瓦屋根の修理は、専門知識と熟練の技術を要する作業です。今回も信頼できる瓦職人さんにお願いし、一つひとつの工程を丁寧に、確実に行っていただきました。
まずは、ズレていた既存の瓦を慎重にめくり、サラサラになった土を丁寧に取り除いていきます。この劣化した土を取り除く作業は、新しい下地を作る上で非常に重要です。長年の汚れやコケもきれいに除去し、屋根の地が見える状態になりました。
瓦の下地には、伝統的に土が使われてきましたが、今回はより強度と耐久性のあるモルタルを使用して積み直すことになりました。モルタルは、セメントと砂、水を混ぜ合わせて作られる材料で、硬化すると非常に頑丈になります。職人さんが、適切な配合のモルタルを練り上げ、瓦を乗せる土台として丁寧に塗り固めていきます。この工程でしっかりと勾配をつけ、雨水がスムーズに流れるようにすることも重要です。
モルタルが適切な固さになったところで、瓦を一枚一枚丁寧に設置していきます。瓦の位置や角度をミリ単位で調整しながら、モルタルと瓦をしっかりと密着させて固定していきます。特に隅棟や降り棟は、屋根の形状に合わせて瓦を加工する必要があるため、職人さんの高い技術が光る部分でした。瓦と瓦の隙間には、防水性と美観を両立させるために漆喰を塗っていきます。
数日間の作業を経て、社務所の屋根、特に隅棟、掛瓦、降り棟の修理が無事に完了しました!
瓦のズレや落下の心配がなくなり、屋根全体が引き締まり、美しく蘇りました。これで雨漏りの心配もなく、安心して社務所を利用できます。
今回の修理を通じて、瓦屋根の奥深さと、それを支える職人さんの確かな技術に改めて感銘を受けました。モルタルで積み直すことで、以前よりもはるかに強固で耐久性のある屋根になったことと思います。
屋根は建物を守る「傘」のようなものです。普段はなかなか意識することのない場所ですが、私たちの生活を支える上で非常に重要な役割を担っています。定期的な点検と適切な時期での修理は、建物の寿命を延ばし、安全を守るために不可欠です。
このブログが、瓦屋根の修理にご興味をお持ちの方や、神社の建物にご関心のある方の参考になれば幸いです。
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